『長江─乗合い船』2001秋ツアー
舞台写真と感想集

 『長江−乗合い船』2001年秋ツアー舞台写真

ホームページでみなさんにご覧いただくため,ツアースタッフが特別に撮影した舞台写真です。

第二場・・・方先生,高船長

高船長:…しかし,船はいい。見ていると,気持ちが広がっていく。
第二場・・・雷子,高船長,方先生(,舞台下手に米玲)

雷子:何でだよ。約束しちゃったんだ。
第三場・・・劉強,米玲(,舞台下手に雷子)

米玲:…いくら?
第二場・・・方先生,高船長

高船長:…ちんちくりんの…
第三場・・・米玲,カメラマン

カメラマン:はい,いいですよ。
第五場・・・劉強,高船長,方先生,米玲

高船長:……そのときから,私には家がない。……

●ご覧いただいたお客様からの感想の一部を紹介させていただきます。

○袖すりあうも他生の縁
人生を航海に例えていうことは多い。船は,社会であり家庭である。「長江−乗合い船−」を観て,副題が納得できた。
仇敵のように啀み合う人が同じ船に乗り合わせることだってありうる。しかし,航海を続けていくうちに何かのきっかけで,わだかまりも消えて堅い絆ができてくることだって往々にしてある。そんな他生の縁のしがらみを展開して観せてくれたのが「長江」であった。
六人の登場人物全員が主人公として描かれているのが特異な作品だ。一人一人が抱えている生きることの苦悩を吐露していき,やがて,生の畏敬に一本化していく。みごとに演じきった出演者とともに作者沈虹光の手腕の確かさにも拍手をおくりたい。
(いせさき演劇鑑賞会・61歳)
○長江−乗合い船−
今回は小ホールだったので,長く人が住んでいた家の様子が,柱や壁,壊れかけたバルコニーなどに表現されているのがよみとれました。
又,役者さんの表情,声もきれいに一言ひと言がはっきりと聞き取れ,とても満足して見る事が出来ました。
毎回の例会後,私なりに感じるところはありますが,今回観劇する事が出来て幸いに思っています。
日々の生活を振り返るよい教訓となりました。
次回の例会が楽しみです。
(いせさき演劇鑑賞会・59歳)
○長江を観て
以前から中国の住宅事情は,テレビ等で知っていましたが,そのときは狭くて大変だなあと思うだけで,そこに同居する人間関係の事など考えもしませんでした。
この物語で同居を余儀なくされた若夫婦と独身女性の笑いと涙で描く人情喜劇がとてもよかったです。
特に心に残った言葉は,ガオ船長の人の人生の中でしてはいけない事,人の人生長くて重いもの,この言葉は考えさせられました。
人間の暖かさ,人生の厳しさ,そして人と人のたしかな絆。
(いせさき演劇鑑賞会・44歳)
○長江をみて
小ホールでの観劇なので友達と一緒に気軽に観ておりましたが,だんだん引き込まれ最後は本当に手に汗をにぎり,涙をかくすのが大変でした。
人生の長い様で短いその重さ,自分自身のこれから命尽きるまでの何年かを考えた時,ガオ船長の教えが身に沁みます。
これからは百年修得同船渡,千年修得共枕眠のことばを忘れない様に生きて行きたいと思います。
担当サークルの皆様に御礼と感謝の拍手をおくります。
(いせさき演劇鑑賞会・66歳)
○〜長江〜
今回の劇は,「良かったね」とか「○○さんがかっこいい」といった意見にとどまらず,終わり方についての論議が多かった。
方先生の愛と苦悩は,河が流れるように,変化が少ない生活の中で起こった彼らには忘れることの出来ない出来事だった。
しかし長江はいつもと同じように流れている。
団結団地という船に,高船長の船は,近づいたものの乗り移ることは出来なかった。河の中に無数の船が行き交うように人の人生は,錯綜し交じり合うそれが縁というものだろう。
高船長の「人の一生,いいことを・・」は,船長は妻への仕打ちであり,方先生はすぐに返事を返さなかったことであり,劉強と米玲には,お互いを信じられなかったことだろうか?
覆水盆に返らずだが,後悔しても人は生き続けなければならないそれを反面教師とするか,過ちを繰り返しつづけるのかだけれども,しかし人には過去と歴史がある。先人の過ちを私達は知っている。知っているのに過ちを繰り返すのはなぜだろう。
また,方先生は河を行き交う船を見るのが好きで,高船長は河を行き交うのが好き。所詮乗合い船の縁で,褥の縁ではなかった。それだけ褥の縁とは深いのだと劉強と米玲から感じた。
岸から河を眺めるのも変化が楽しめるだろううが,舞台と同じく他人事だ。観るより当事者になるほうがおもしろいに決まってる。とりあえず河に漕ぎ出して,困難にぶつかれば行く先を変えるなり航路を取り直せばいいのだ。沈没したり波浪に翻弄されたり,辛い事も多いだろうが河を行き交うおもしろさは,川辺の人にはわからないだろう。同様に運営サークルに係われば,単なる観客以上に公演をともに作り上げる楽しさが,喜びが楽しめる。
最期に,3日間の観客の異なる反応はおもしろかった。もっと自分自身も感性を磨かなければ,全力を込めて作った本当に美味い蕎麦を美味いと感じることが出来ない客になってしまうことを痛感した。
(関門海峡を飲み干す男・39歳)

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